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弥生(やよい)3月の法話

   安楽浄土にいたるひと     五濁悪世にかへりては 
   釈迦牟尼仏のごとくにて    利益衆生はきはもなし

                        (親鸞聖人著、『浄土和讃』讃弥陀偈讃二十)


新しい命の再生の季節を迎えました。
早いもので、今月はもう春のお彼岸を迎えるのですね。

彼岸とは今、私達が生きているこの迷いの世界(=此岸しがん)の向こう
にある、悟りの世界の事です。
太陽が真西に沈むこの日に、私達の祖先はその先にある西方浄土へ
成仏することを願って仏事を営んできたのでしょう。

でも「西」とはこの地球上の、方位としての西をあらわしているのでは
ありません。
お釈迦様がお説き下さった悟りの内容は、この地球や人間の常識の範疇を
遙かに越えるものなのです。

大宇宙からみた地球など、ちっぽけな存在です。
その上に生きている私達の知識がどれ程のものでしょうか?
それこそ、西だ東だと言っているのは地球の上だけの事です。
宇宙には上も下すらないのですから・・・

この「西」は太陽の沈む所・・・つまり「命」の終焉を表しています。
その先に浄土がある。それは究極の救済の姿です。



今、「おくりびと」という映画が米国アカデミー賞を受賞し、注目されています。
原作者は青木新門さんという、篤信なお念仏者です。
彼は原作「納棺夫日記」中で、亡くなられた方を「お念仏」を通して
「仏様」として拝まれていかれました。
「往生即成仏」これが、私達が阿弥陀如来から回向された姿だからです。


「死」は誰にも訪れる、究極の平等ですが、阿弥陀如来の2つの回向も、
私達の上に平等に注がれています。

一つに「往相(おうそう)」・・この「私」が南無阿弥陀仏(お念仏)を申し、仏になる事。
二つに「還相(げんそう)」・・如来と同じ悟りを得て、またこの迷いの世界の戻り、
                 衆生を利益して行く事。


この阿弥陀如来からのハタラキ(=本願力回向)を素直に我が身に
頂いた時、「ナモアミダブツ」が私の口から出て来て下さるのです。

   本願を信じ念仏申さば仏になる・・・

声の仏となられた「ナモアミダブツ」が疑いの蓋が取れた私の中に、
満ち満ちて下さるからですね。

「往生即成仏」・・この命尽きたその時、ただちに彼岸へ渡り再び此岸へ
           還ってくるのです。あらゆる命を救済する為に。

平等に「死」を迎える私に用意された、平等の「救い」・・・
  有難いことですね。だからこそ、「安心」してこの命を生き切る
  ことができるのです。

  どんな人生であっても、引き受けていく力。
  これこそが、お念仏のエネルギーです。      
                          合掌 



  




            桜法座・イベントのお知らせ桜


   ☆「光善寺仏教講座」
      3月21日(木)午後2時より4時まで
           本願寺派布教使 法善寺衆徒 東條 香勝 師
                (どなたでもどうぞ。無料)
          
   ☆西本願寺公開講座「自死といういのちの問題に向き合う」
      3月14日(土)午後2時より5時まで
           本願寺築地別院:本堂 入場無料。

   ☆念仏者九条の会「平和を願うつどい」〜井筒監督をむかえて〜
      3月14日(土)午後5時半会場、6時開会、8時半閉会
           本願寺築地別院:蓮華殿 参加費2,500円

   ☆英語法座(国際仏教協会)
      3月28日(土)午後5時半より7時まで
           本願寺築地別院:門法ホール 無料

         講師:京都女子大学教授 横田 俊二 師
     「Dialoges Between Buddhism and other Religions」
             (仏教と他宗教対話)


   ☆布教使 眞諦の出講予定
      3月19日(木)13:30〜15:00
           千葉組 延覚寺 (千葉県佐倉市)

      3月20日(金)14:00〜永代経法話
           西組  源正寺 (武蔵野市)