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師走(しわす)12月の法話

   安楽浄土にいたるひと  五濁悪世にかへりては
  
釈迦牟尼仏のごとくにて  利益衆生はきはもなし 
                           (親鸞聖人著  浄土和讃20)


皆様、如何お過ごしでしょうか?

早いもので、カレンダーも最後の月となりました。

今年は皆様にとりましてどんな一年だったでしょうか?

新しい出会いと別れ・・人生には様々な事がありますね。

 

私にとっては、無我夢中であっと言う間の一年でしたが、

今、こうして振り返ってみると、沢山の人との出会いの中で

多くの気づきと学びを頂いた一年でした。

 

さて、今、本屋さんに行くとベストセラーと呼ばれる本は、
ほとんどが
ハウツー本だと言う事に驚かされます。
商売・健康・美容・運勢・・それから恋愛やスピリチュアルなものまで、

よくぞここまで・・・という位様々なジャンルのハウツー本があります。


ハウツー本を書いた人がそれで、成功し現在の地位を得られたからと言って、

誰もが同じように成功するとは限りません。むしろ、本を出版する事で、

経済的にますます潤うのは本を書いた人と出版社だけではないでしょうか?

その人の成功の秘訣はノウハウではなく、経験や人脈、つまり、
ご縁の中に
あると思うからです。それは、本を買っても付いてきません。

 

今から、約2500年前、128日、インドのブッダガヤの菩提樹の下で

一人の修行者が「生死を超える法」を発見し、仏陀(ブッダ)=目覚めた者
になられました。人間の知恵では決して理解する事のできない、
深遠な大宇宙の大きな命に
気づかれたのです。
お釈迦さまの教えである仏教はこの私が「仏」になる為の
ハウツーを
お示しくださっているのです。しかも、人間のような利害の全くない
真実の法です。
その根本は「四諦」という
4つの真理に著わされています。

 

ゞ貭(くたい)
・・・この世界は苦しみの世界である、というのが第一の真理。→四苦八苦


⊇個(じったい)
・・苦の原因は煩悩である、というのが第二の真理。


L把(めったい)
・・煩悩を滅すれば、苦しみも滅する、というのが第三の真理。


て残(どうたい)
・・苦の滅にいたる正しい道、八正道(はっしょうどう)が、第四の真理。


つまり、この八正道というのが、私が苦の原因である煩悩から離れ、
仏になる為の実践行(ハウツー)なのです。

一、正見 (正しい人生観)    五、正命 (正しい生活)
二、正思惟(正しい意思、願い)  六、正精進(正しい努力)
三、正語 (正しい言葉)     七、正念 (正しい意識、注意)
四、正業 (正しい行為)     八、正定 (正しい精神統一)

皆様、どうですか?できそうでしょうか・・・しかも、正しいとは
人間の価値観での正しいではありません。正直、私にはとても無理です。

じゃあ、私は生死を超えて仏にはなれないのかしら?と悲観しないで
くださいね。今は末法、五濁悪世の時代・・
誰一人、実践できる人はいないのです。だた、この教えだけが残って
いるのです。では、誰一人、仏となることはできないのでしょうか?

いいえ・・・そんな末法に生きる私達を哀れんで、あらゆる命を仏に
すると誓ってくださった方がいらっしゃいます。
そう。阿弥陀如来ですね。この「私」を仏にする為に48の誓いを建てて
長い修行の果てに成就されたのです。

その功徳である慈悲と知恵のハタラキは南無阿弥陀仏(お名号)として、
あらゆる命に届いています。ただ、それに気づく人と気づかない人が
いるだけです。気づくにはご縁が必要です。
そのご縁を結んで下さるのは、もしかしたら先立たれた大切なあの方かも
しれません。覚りを開かれた方は、あらゆる命の苦が自分の痛みとなる
そうです。だから、すぐさま、大悲を起こされ、救済するために再び
この世界に戻られるのですね。お釈迦様のように・・

皆様にもきっと、そんな仏さまがいらっしゃいますよ。
南無阿弥陀仏が私の口からこぼれて来た時、きっと、また再び会える
浄土という世界が見えることでしょう。

来年も皆様にとりまして、いのち耀く一年でありますように・・・
どうぞ、よいお年をお迎え下さい。       南無阿弥陀仏