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文月(ふみづき)7月の法話

    「世間虚仮 唯仏是真」 (聖徳太子)

    

先日、ご本山京都西本願寺で、3年に一度の「全国布教使大会」が開催され、
全国から
500人の布教使が集まり、研鑽を深めました。

617日現在 浄土真宗本願寺派の僧侶数32,316名のうち、布教使資格を
持つ僧侶は全国で
3500人、その内女性布教使は193人です。

(ちなみに、私が所属する東京教区では布教使249人に対し女性布教使は
15人です。)

今回のテーマは「親鸞聖人の魅力を現代に・・」

まず、大谷光真ご門主が、今回の東日本大震災をとおして、
僧侶としてお念仏者として
どうあるべきかという観点からお話をされました。

「自分は経験していないから関係ない。という態度でもなく、
また、経験もしていないのに、
分かったフリをする訳でもない。
その痛みを想像し、自ら寄り添っていく・・・そういう営みが

大切なのではないか。」と述べられました。

 

  

私も先日、石巻市を訪問しました。

津波を受けた川沿いでは、3ヶ月だった今も瓦礫の山でしたが、

車で2.3分走った駅前通りは、ライフラインも復旧し、おすし屋さんが

もう普通に商売をしていました。あまりの格差に愕然としました。

この格差がこれから大きな苦しみを生じると思いました。


同じ被災者でも、すでに家に戻った人、商売を再開した人。

仮設住宅に入り、これから家族と共にもう一度立ち上がれる人

そういう人達は希望の見える人達でしょう。


しかし、放射能汚染で故郷や生活の基盤を奪われた人、

家族を失って独りになった人

そういう人達がどんどん、取り残されていく恐れがあります。

 

100人いれは100人それぞれの事情があり、悲しみが存在するのに

それを、同じように対処しようとする所に無理があるのかもしれません。

きっと100通りの寄り添い方があるのでしょうね。


親鸞聖人の生きていた時代、有名な鴨長明の「方丈記」によれば、

大飢饉や天災、戦火で都には沢山の病人や死者が溢れていたそうです。

その地獄絵図のような、光景をご覧になりながらも、
「お念仏のみぞまこと」と
言い切られた、そのお心を尋ねる事が、
親鸞聖人の魅力に触れる事かもしれません。

どうして、阿弥陀如来は頼みもしないのに、この私を仏としたいのか?

どうして、こんな私が阿弥陀さまの救いの目当てだったのか・・

問いを持つ事が求道の第一歩。皆様も自分探しの旅に出てみませんか?
答えはご聴聞の中で、見つかるはずですよ。

それこそが、嘘、妄想、偽りだらけの世界で、唯一つの真実、
仏の智慧に出遇うことだと思います。

ご縁がありましたら、是非、お寺の法話会へお越し下さいね。

それでは、猛暑へ向かいます折、ご自愛ください☆